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森は自然のクーラー。C.W二コルさんの里山

2020年8月のこと。

蒸し暑い、晴れ晴れとした猛暑の日でした。こんな日は、畑に行くことに、かなり消極的になります。

スーパーに水をくみに行くついでに、ちょちょっと畑に寄って、ちょちょっと収穫のつもりが、汗だくに。

畑の中にいると、少し体を動かすだけで、汗がだらだら流れ出て、服が水びたしに。

植物「あ、雨だわ」

私「いいえ、私の汗です」

葉を収穫しようと体をかがめると、大粒の汗が植物の葉の上に落ちること。塩っ気のある汗は、葉の表面を傷めたりしないのかな。

見事に、びしょぬれ状態なので、スーパーにそのまま行くのは気が引けて。いったん家に帰って、シャワーを浴びて服を着替えて、出直さないといけませんでした。収穫した青シソやバジルのためにも、そのほうがよかったのです。

見方を変えれば。こんなによく汗が噴き出るのは、からだの循環がいい証拠かな?

でもこのまま汗が出続けたら、からだから塩分がなくなって、脱水症状・熱中症になってしまう。それは大変だ。

この時期、畑では、スベリヒユが立派な葉に成長しています。スベリヒユは、おひたしにして、練りがらしとポン酢で食べるとおいしいです。野草は、その時期のからだに合った栄養を与えてくれます。スベリヒユの栄養素はなんだろう?と調べなくても。スベリヒユが立派に育っている時期なんだから。スベリヒユの栄養分が、からだによい時期なのです。

その他に、この時期咲いているのは、ユリ。

お盆の時期ですからね。ご先祖様の仏壇にユリの花を飾って、浄化をするのです。

テレビで、C.Wニコルさんの番組を観ました。

C.W二コルさんは、日本で「光の入る森。里山」を作った人です。

二コルさんが日本で見た森は、杉だけが生えた、光を通さない森でした。

それは「日本特有の森の姿」ではありませんでした。

日本の森や山の特徴は「植物の多様性」です。それを人間が手を加えて、不自然な環境にしてしまったのです。

二コルさんは森を買い取って、林業家の人たちと力を合わせて、一から木を植えていきました。そして光の入る森を作りました。

二コルさんの森財団のサイトを見ると、「陽のあたる森」と書いてあります。

番組の中で、出演者から出たことば。「森は自然のクーラー」

森の中は、森の外より気温が低い。ここで言われる「森」とは、自然の摂理に従って、人が手をかけて作った「里山」のこと。地面まで日光が届き、風通しもよい。マイナスイオンたっぷりの場所。

二コルさんが森を作りはじめたのは、1980年代のこと。日本はその頃、高度経済成長の真っ只中でした。

ジブリの『平成狸合戦ぽんぽこ』のように。豊かに広がる山や森、里山が、どんどん切り崩されていきました。自然破壊はとどまることを知らず、今も続いています。わたしたちの身のまわりでも、自然を相手にした人間の身勝手な侵略が続いています。歯止めが利かない状態を、ただ見守ることしかできないことに、無力感を覚える人は、けっこう多くいるはずです。

地球温暖化は、世界規模の問題として扱われはじめました。海水の上昇、北極の氷の減少。数十年に一度起きるような大きな災害が、世界のあちこちで頻繁に起きています。

35度を超える真夏日・猛暑に、テレビは「日中はできるだけ外に出ず、室内ではエアコンをつける」ように忠告します。

けれどエアコンを使うことで、地上に近い空気は、ますます温められ猛暑に拍車をかけ。エアコンの稼働で出る二酸化炭素は、地球温暖化を助長しているのは明らか。しかし、この気温でエアコンをつけなければ死にます。とくに日本は亜熱帯化して高温多湿の極みで。ふつうにしていても息ができないほどの蒸し暑さ。

この異常気象を、もとに戻していくには、どれだけの時間がかかるかわかりません。でもこのまま進めば、もっと悲惨になります。わたしたち人間の住む環境を、人間みずから壊している現状を変えるには、自然に目を向けること。

日本独自の風土に目を向けてみる。その風土に合った「里山」「森」の姿を、日本全体で作っていくことの大切さ。生涯にわたって、その活動に取り組み。「できるんだ」ということを見せてくれた二コルさんは、偉大な人だな。

「森は自然のクーラー」

日本の夏に、なくてはならないもの。

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