
私の祖母は、着物の仕立て屋さんをしていて。家には、それなりに着物が眠っています。
その中には反物もあって、母がいくつかを着物屋に持って行って、着物に仕立ててもらいました。
その中のひとつ。花柄で可愛いんだけど、素材がわからない。
はじめは化繊かと思い処分しようとしていたのですが、よくよく見ると化繊じゃないような気もする…。
でも綿なのかウールなのか、やはり化繊の一種なのか、わからない。
裏側も、胴回りの白い布は正絹に思えるけれど、縁についている黄色い布は化繊のように思える…。
着付け教室の先生に見せたら、化繊ではないように見えるけれどわからないとのこと。
いったい何の素材なのだろう。
後日、着物屋さんに持って行って尋ねてみたら、「交織(こうしょく)」ということです。
交織とはつまり、違う素材の糸を使って織られているということ。
着物屋さんの方いわく、この着物に使われているのはおそらく、綿、絹、化繊あたりではないだろうかとのこと。
触り心地がムクムク(ザラザラっぽい?)していることもあり、着付けの練習などにはよい素材ではないかとのこと。
柄は可愛いから、先日、着付け教室で着てみました。
袷(あわせ)になっているので冬によい着物。
絹だとシャラっとしていて着るのが難しく、綿だとしっかりしているので着付け易く物足りない。そう考えると、交織の着物は確かに、色々な面で都合が良い、面白い素材なのかも。
この着物、衿の裏にスナップも何も付いていませんでした。
着物は衿を二つ折りにして着るのですが、衿を二つにするためのスナップや衿引き糸という糸が付いているのが一般的のようです。それらが付いていないと、着ているうちに衿がずれてきてしまったり、着る時に手こずったりすると思われます。
先生にも、小さめのスナップを付けるようにとアドバイスされたのですが、ネットで調べてみたら、スナップだと永年劣化で錆が発生して、着物本体に染みや穴が付いてしまうリスクがあるということでした。
もう一つの方法として「衿引き糸」を付けるやり方があるということで。そちらの方法にすることにしました。
衿糸に、刺繍糸を使ってみた

衿糸用の糸があるそうです。
衿糸用の糸が無い場合は、太めの木綿糸でも良いそうです。もし30番の木綿糸を使う場合は二重取りにして使うと、説明されている動画がありました。
はじめは30番の木綿糸を二重取りにしてトライしてみたのですが、なんだか上手くいかない(位置取りや長さなど)し、玉止めも上手くいかない。
何度も何度もやり直す羽目になり、辟易していた時、”白いミシン糸でできる気がする!”と思って、さっそく、三本取りにした白いミシン糸を使ってみました。
今回はシンプルに、中心から両端をそれぞれを1センチ幅開ける形で一か所だけ、引き糸を縫い付けました。
右下から針を通して…右下→右上→左上→左下の順路で、最後は左下から糸を出しました。

下にある両端の玉止めを下方向に引っ張ることで、衿が二つに折れる使用になっている。

ちゃんとできるか確かめてから再度衿を広げて、2本の糸で生地がつれないように、糸は少し余裕を持たせた長さに設定します。少し弛みがあるのが余裕があるかんじ。

長さが決まったら、針の通っている方を玉止めして、ハサミで糸始末をします。

次回また、着付け教室で着てみようと思います。
衿糸、ちゃんとできているでしょうか。
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