自然農、川口由一さんのドキュメンタリー映画のDVD

今年は、自然農法を試みる方達とご縁があり、1年間借りた畑で自然農法を実践しています。はじめてのことなので人は少なく、規模も小さい。情報も外に流していないという、立ち上げたばかりのサークルのようなかんじ。

この企画を考え、実行してくださっている方は、すでに有機栽培で家庭菜園をされていますが、今回は、川口由一さんの自然農法を参考にして、はじめての試みが開始されました。

その方から、川口由一さんのDVDを貸してもらいました。

川口由一さんの本は数冊持っていますが。DVDまであったなんて知らなかった。

題名は、『川口由一の自然農というしあわせ With 辻信一』。

その方は、このDVDを映画観賞会で放映するなど、地域に働きかけをされています。私も観たかったと言ったら、DVDを貸してくれました。

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米ぬか、使ってみようかな

私は、過去に2つの自然農法の勉強会に通いましたが。そのどちらも、はじめから何の肥料も堆肥も入れずに、野菜づくりをはじめるという、かなりストイックな方法をされている方々でした。

そのため、有機肥料の鶏糞・牛糞・馬糞・油粕を止めたあと、米ぬかだけは使っていた私ですが、思い切って、米ぬかさえ使わずに、今の場所で畑作り、野菜づくりをしていました。

今年で3年目ですが。1年目よりは、野菜が育ちやすい環境になってきたと思います。でも小さな変化。

今年になって改めて気づいたのは、地力が足りない畑に、小さな苗を植えても、上手く育たないという事実。

だから今年の秋から育てる苗は、米ぬかを与えて、ある程度、成長を助けるやり方に変えようと思っています。

以前のように、精米所で無料でもらってくるのも面倒だし、そんなに量も使わないので、近くのスーパーで買ってみました。

塩が入っていない、純粋の米ぬかと思われる↓

今年は、本気でタマネギ苗を作ろうと思います。そして来年、程よい大きさのタマネギをたくさん収穫してみたいという願望が生まれました。

ちなみに今年、収穫したタマネギ↓赤玉は、近所の方に頂いたもの。

極小タマネギは、去年、種から育てたものですが。移植する時点で、苗はまだまだ小さくて。案の定、今年の収穫時期になっても、あまり大きくなりませんでした。

ある程度、中くらいの大きさに近くなったものは、お店で買った苗です。

今年は、お店で多めに苗を買って、植える範囲も多くしようかと考えています。なにせ収穫したタマネギを料理に使えるようにしたい。

川口由一さんの自然農~畝は耕さない~

川口由一さんのDVDは、自然農色に染まった作品なので、観ていて癒し効果があります。風景も、環境も、人も、物も、植物も野菜も、すべてが、穏やかで平和に満ちています。

本を読んでも忘れてしまいそうなことも、動画だと改めて理解できたりします。

川口由一さんは畝を耕さない農法をされているのですね。

畝を耕さないと、硬いままの土に苗を植えることになって、根も張りにくいし、良くないのではないかと思ってしまいましたが、土づくりの段階で、すでに巧みです。

土は耕さない。草は刈ったら、土の上に置いていく。

刈った草が、土の上にどんどん積み重ねられていく。下の層になった刈草は、いつしか「死骸」と呼ばれる、土ではないけれど、有機堆肥とも少し違うような、保水力のある柔らかい物質になって。

そんな、死骸の層に、野菜の苗たちは根を張り、栄養を吸収し、自分のペースで育っていく。

映画では田んぼの様子で説明されていましたが。畑も同じことなのだと思います。

このような、自然に沿った方法に切り替えることで、今日の農業が抱えている諸々の問題が解決され、永続的な栽培が可能になると思う、と川口さんはおっしゃいます。

近視眼的に、効率と利便性を第一に考え、人は土を耕すようになった。けれども土を耕せば、土は固くなり、また耕さないといけなくなる。

けれど、耕さなければ、亡骸の層が積み重なり、それは固くならず、保水力もあって栄養もあって、柔らかい。

それまで化学肥料や農薬を使っていた場所には、米ぬかや油粕を撒いて、微力ながら手助けして。手助けしてから数年経つと、もう、米ぬかや油粕の力を借りなくても、野菜が育つ環境ができると。

川口由一さんの、畝作りの様子を見ることができた。

私も、これからも自信をもって草を刈って、淡々と、それを地面に積み重ねて自然の畑作りを実践していこうと思います。

川口さんの質疑応答を聴いていて、改めて「自然農って、かっこいいな、すごいな」と思いました。

先人は、オリジナルを考える地頭がある

川口由一さんの自然農法は、川口由一さんが編み出しました。

それまで行っていた慣行農業に疲れ果て、そこから疑問や、こうしてみようか、という気づきなどが生まれて。

それは、その時はまだ世の中のどこにもない考えであり。倣うものはなく。参考にするものもなく。あるのはただ自分の素直な思いと、自然の姿で。

それを見極めて、淡々と持続させて、積み重ねて、そして成り立った。

多くの凡人は、世の中にあるものにしか目を向けることができず、自ら生まれる疑問も打ち消して、生きづらい状態を改善することもなく生きているけれど。

これからの時代は、川口由一さんや、その他の先人のように、自分自身のオリジナリティを確立していく必要があると思いました。

疑問

川口さんの田畑には、素敵な雑草が生える、ということだと思うのですが。

私の畑には、ヤブガラシ、ミョウガ、ドクダミ、その他、大量発生する駆除対象の雑草が生えますが。

刻まれた根でさえ、土に落ちれば生え広がっていくという生命力豊かな駆除対象の雑草は、今のところ普通の草とは別にして、可燃ごみにしています。

かといって、それらは悪ではないのだから、生やしておくのです、などと言われたところで、私の畑は住宅に囲まれた場所にあり、蚊の発生もあるから。草を自由に生やして、猛暑の中、そのままにしておけるような心の余裕がありません。

第一目的は、蚊対策としての草刈り。そして駆除対象植物が、大量に生え広がるのを防止するための草撤去作業。

川口さんに質問したい。ドクダミなどは、やはり他の草と同じく、土に寝かせるのですか?それとも問われるまでもなく、刈る対象ではなく自由に生かしているのですか…?

それから、近年、私は花粉症とアレルギー性鼻炎に苦しんでいるので、できればイネ科の雑草などは、花粉をつける前に刈ってしまいたい。

川口さんの映画に映っていた、イネ科の雑草は、環境が良いから花粉症をもたらさないのだろうか?

うちの敷地と畑に生えている、同じ姿のイネ科の雑草は、猫に舐められて白カビに覆われ、花粉がつけば、花粉症をもたらしそうで、恐れてしまいます。

「雑草」という言葉を使いましたが。

私が以前、1年間通っていた、我孫子の自然的農法の代表さんにこんな質問をしたら、「雑草というものはありません!」と一喝されそうです…。

川口さんは、「地球に存在するすべての命は、ひとつなんだ」という広い視点に立つ必要があるとおっしゃっていました。

そういう川口さんの言葉の中から、目の前の植物たちとの向き合うヒントがあるように思います。

ただ「邪魔だから刈る」ではなく。一呼吸置いて、向き合って、広い視点をもって気づきを得てみることが、生きている上での醍醐味なのかも。

映画のなかで川口さんも、現代人は、近視眼で物事を見ていると、おっしゃっています。

自分さえ良ければよい、のではなく。自分の国だけ良ければよい、のではなく。世界中の人間は、みんな繋がっている。

人間だけでなく、地球上の生物、植物――生命のすべてが繋がっている。

その視点を持つには、現在の自分の在り方を変化させる必要がある。

川口さん曰く、変化してゆくべきは、「一人一人の思想・価値観・目覚め」。

それと同時に、目覚めるための「知恵」が必要だと。

本当はどうなのかということを、わかることのできる智恵。

命の世界を見ることのできる悟りの目。

それらを使って、道を明らかにして。明らかになった道を、生きるようにならないと、いけないな、と。

自ら「答えを見出し、答えを生きる」こと。

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