タカラダ二

5月半ば。

畑で、絹さやとスナップエンドウの種取りをしていたら、赤く小さく丸い虫が複数匹、地表に姿を見せていました。

赤くつやつやしているので、とても小さいけれど目立ちます。

一体この虫はなんだろう。検索してみたら「タカラダ二」というダニらしい。

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タカラダ二

タカラダ二について調べてみても、その生態は謎だということ。

人に噛みついたり、血を吸ったりはしないようだ。

タカラダ二は、毎年春先に卵から孵化し、三月末に幼虫が現れ、4月下旬から5月中下旬にかけて、成虫が大量発生するという。

成虫は産卵した後、7月までには姿を消すという。

そこまで恐れなくてもよいダニ。

5月になると、アース製薬などに問い合わせがくる理由は、実際に被害にあったわけではなく、「赤くて大量で気持ち悪いから」というものらしい。

小さくて家の中に入ってくるケースもあるので、あまりに大量に入ってきた場合は、吐き出すか、水で流すかするとよいらしい。

すべて雌(メス)

見つかっているのは、すべて雌(メス)で、雄(オス)が見つかった例はないという。

そのため「単為生殖」を行っているのではないかと考えられているようです。

つまり、タカラダ二は雌(メス)だけで生存しているダニ。

何を食べるの?

タカラダ二が食べるのは、花粉や壁面に生えた苔など。

その他、ハダニやカイガラムシなど、自分より小さな虫を捕食する雑食性です。

畑にいたタカラダ二は、ハダニなどの小さな虫や、不要な有機物を食べてくれている。環境を整えてくれているのですね。

4月から5月にかけては、土用期間にも重なり、植物が芽吹き、花を咲かせ、多くの花粉が採れる時期でもあり。

タカラダ二にとっては、絶好の栄養補給時期なのですね。

「タカラダ二」という名前の由来

また、タカラダ二は幼虫の頃に、セミやバッタなど、自分より大きなものに寄生し、その体液を吸って栄養を摂取する種がいます。

「タカラダ二」という名前の由来は、セミに寄生しているタカラダ二の幼虫が、まるでセミが「宝」を抱えているように見えたことからつけられたのだそう。

捕食される側でもある

タカラダ二は、カマキリの幼虫やテントウムシなど、小型肉食昆虫に捕食される側でもあります。

だからタカラダ二が発生すれば、天敵のカマキリやテントウムシも集まってくるということ。

ひとつの種類が多くなりすぎることはなく、自然界のバランスが上手に保たれているのですね。

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