
3月。
畑に咲いたぺんぺん草の威力がすごかったので、手あたり次第に、生長点から刈り取ってしまいました。
ぺんぺん草について、知らない状態で思ったのは、「タネがたくさん飛び落ちて、えらいことになる、駆除対象雑草なのではないか・・・?」ということ。
しかし、その後、本で調べてみてわかったのは、「ぺんぺん草は本名「ナズナ」。食用にも薬用にもなる、庭などには、なくてはならない野草」だということでした。
ナズナ(ぺんぺん草)
春の七草のひとつでもある「ナズナ」。
その名前の由来は、「日々の暮らしで困りごとがあるたび、なにかと助けになるので、ありがたくて撫でたくなる」ということから「撫で菜」と呼ばれ、いつしかそれが変化して「ナズナ」になった、という説が、ひとつとしてあるらしい。
野草界の「野菜」と言われるナズナ
古代から江戸時代の長きに渡り、ナズナは畑で栽培される「野菜」だったそうです。
ミネラルが豊富でパルミチン酸やグルコサミンなどの健康成分も生産するのだそうです。
味はおいしく、地上部は和え物、炒め物にすると味わい深く、根には豊かなごぼう風味があり、鍋物によく合うそう。
(『庭時間が愉しくなる雑草の事典』より抜粋)
ナズナは傷薬のハーブだった
庭仕事中に、切り傷やかすり傷ができた場合、ナズナの葉を揉んでつけると「止血・消炎・鎮痛」の効果がある。至れり尽くせりの傷薬なのだそう。
また目の疲れにも効果があり、ナズナを煎じたお茶に布を浸し、アイピローにすると気持ちがよいとありました。
(『庭時間が愉しくなる雑草の事典』)
ナズナは、庭や畑にあってもよい野草だった
あーあ、なんてもったいないことをしたんだろうと、また後悔。
晩秋に蒔いたマメ科の種が芽吹き、今は緑の葉がふさふさしていて。
ナズナはそのマメ科の力を借りて太い茎に成長し、畑の王様になっていました。

茎と葉の形や広がり方が、タンポポやナガミヒナゲシに似ているなぁと思って。
こういうたぐいの植物って、旺盛になってあとで大変なのよね、という思考が働いて。
さらにこの野草は、ノコギリ鎌で生長点から刈り取ると、おじさんみたいなニオイを発するのです。こういうニオイは、きっと刈ったほうがよい種類だと勝手に決めつけていました。
おじさんみたいなニオイは、もしかすると傷薬に効く成分のニオイだったのかな?そう思いなおすと、認識も変わってきます。
とりあえず、今、うちの畑にナズナの姿がほとんど消えました。
細く小さいものは残っているけれど、大きく立派なものは、見事に刈り取ってしまいました。
太く大きく成長したナズナの根、食べてみたかったなぁ、残念。
冬は葉の状態で越冬
ナズナの葉は、タンポポに似ている広がった形。そこには理由がありました。
晩秋に発芽したナズナたちは、翌年の春に花を咲かせるため、葉の姿で越冬します。
寒さに耐えて越冬する植物によくみられるのが、地面から出た葉が放射線状に広がり、持ち上がることなく、地面にぴったりくっついているような「ロゼット」という形です。
ロゼット型の葉

たとえば大根も、種類によって葉の形が異なります。8月蒔きの大蔵大根など、同年中に収穫される葉は、お日さまの光に当たる時間が多いため、天に向かってのびのびと葉を伸ばします。
9月の彼岸前後が蒔き時の、寒さに強い三浦大根は、収穫時期が冬至前後の、日が短くなる時期に重なるため、できるだけ多くの光を浴びようと、葉を横に広げて成長します。またそうすることで、本体に覆い被さる形となり、朝霜で株が傷まないように守っています。
2種類の葉を持つ
ナズナの葉は、タンポポの葉のようにギザギザしています。
このロゼット状部分のギザギザの葉のことを「根生葉(こんせいよう)」と言うそうです。
ナズナは、根生葉だけでなく、伸びた茎にも葉が付きます。その葉はギザギザではなく、細長くなめらかな輪郭です。
春の七草、収穫時期はやはり初春
春の七草と言われるだけあって、収穫時期は2月~3月が適期のようです。
春の七草粥を食べる風習は、太陽暦の1月7日ではなく、旧暦の1月7日を言うそうです。
「あそポケ」さんというサイトの記事で知りました↓
ナズナの調理にトライした内容が書かれてあり、参考になりました。
ということは、春の七草粥を食べるのは、2月の節分以降ということになります。ちょうどナズナが成長をはじめる時期と合っています。
適期を過ぎると、葉や茎が成長し過ぎて、固くなったり色が落ちたりしてくることが予想されます。
やはりやわらかい青葉の時が、食べ時なのでしょう。
根っこは、株が大きくなってからでも食べられるような気がしました。
はっきりとはわからないので、今度、実際に収穫して調理してみたいと思います。
ナズナの生存戦略
ナズナの種の発芽率は、90%を超えます。
ナズナの種は、「ぺんぺん草」の由来となった、ハート形の房の中に入っています。一つの房の中に、たくさん入っています。
土に落ちた種は、一斉に発芽しません。
ほぼ1年を通じて発芽が続くので、突然降りかかってくる災難で全滅しないようになっているのだそうです。
つまり、私に手あたり次第刈り取られてしまう、という災難に見舞われても、その後に発芽した子たちが生命を繋げていく、ということ。
ほっとしました。
それにしても、あの元気だった子たちを刈り取ったことは、やはり後悔。
マメ科の力を借りていいから、また立派なナズナの姿が見たいです。
追記・その後のナズナ
この記事を書いてから間もなく。新たなナズナが生えはじめました。
結局、畑にはナズナが旺盛に咲き誇っています。
ナズナは生命力が強い野草。1回刈ったくらい、なんてことないのです。
結局、4月半ばの土用前に、再度ナズナを刈り取ることになりました。
大丈夫。刈っても、また生えてきます。
畑や庭のバランスを考えることが大切。必要以上に生えていたら、刈ってもよいのですね。



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